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西中 一朗; 永目 諭一郎; 池添 博; 谷川 勝至*; Zhao, Y. L.*; 末木 啓介*; 中原 弘道
Physical Review C, 70(1), p.014609_1 - 014609_10, 2004/07
被引用回数:16 パーセンタイル:66.85(Physics, Nuclear)核分裂における分裂片間での励起エネルギー分配機構と二重分裂モードとの関連性を調べるため、Thの陽子誘起核分裂において、核分裂片の質量数,運動エネルギーを二重飛行時間測定法を用いて精密に測定した。モンテカルロ計算によって、飛行時間測定で機器的に生じる「ゆらぎ」の影響がない分裂片から放出される即発中性子数をもとめた。非対称に質量分割する分裂モードと対称に質量分割する分裂モードが共存する分裂片質量領域(質量数98-107, 126-135)では、即発中性子数と分裂片全運動エネルギーとの相関に二重モードに由来する構造が観測された。この相関から二重分裂モードそれぞれの即発中性子数をもとめ、それに基づいて分裂片間での励起エネルギー分配機構を明らかにした。二重核分裂モードにおける励起エネルギー分配機構を初めて実験的に明らかにした。
Zhao, Y. L.*; 永目 諭一郎; 西中 一朗; 塚田 和明; 末木 啓介*; 中原 弘道*; 後藤 真一*; 谷川 勝至*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.30 - 33, 2002/11
アクチノイド核種の核分裂における質量分布と全運動エネルギー分布の系統的研究から、分裂直前の分裂核の形状と質量分布の形状の相関が、主に3種類に大別できることを見いだした。高いエネルギーの核分裂で観測されるのは、変形度1.65の切断時形状から半値幅が質量数20以上の対称な質量分布を形成する。また、低・中エネルギーの軽アクチノイド核分裂でよくみられるタイプは、1.53の形状から半値幅がほぼ一定の質量数15の非対称な質量分布を形成する。そして重・超アクチノイドの自発核分裂で特徴的なのは、1.33の切断時形状から半値幅が質量数9と幅の狭い対称な質量分布であることがわかった。
西尾 勝久; 廣瀬 健太郎; 牧井 宏之; Orlandi, R.; Kean, K. R.*; 塚田 和明; 浅井 雅人; 豊嶋 厚史*; 佐藤 哲也; 伊藤 由太; et al.
no journal, ,
2017年、原子力機構(JAEA)は、米国ORNLからEsを入手、JAEAタンデム加速器からのイオンビーム照射による核物理研を開始した。Esは、ORNLのHigh Flux Isotope Reactorで生成された。アインスタイニウムの抽出は、ORNLでも2004年以来のことであり、現在Esを照射できるのは世界的に見てもJAEAタンデム施設だけである。20172018年にかけて遂行した実験のうち、本発表ではHe+Esで生成されるMdの核分裂特性について報告する。
西尾 勝久; 廣瀬 健太郎; 牧井 宏之; Orlandi, R.; Kean, K. R.*; 塚田 和明; 豊嶋 厚史*; 浅井 雅人; 佐藤 哲也; Chiera, N. M.*; et al.
no journal, ,
He+Esの反応により複合核Mdの核分裂を観測し、核分裂片の質量数と運動エネルギーの相関を得た。解析から、対称および非対称核分裂の競合を観測した。